【失敗覚悟】山古志デジタル村民が限界集落に『お試し移住』をしてみた！

限界集落での生活に、車は必要なのか？

新潟県長岡市山古志地域(旧山古志村)は2004年10月の、中越地震で大きな被害にあった地域です。

この山古志地域では2021年12月にデジタル住民票と位置づけた『Nishikigoi NFT』を発行。

NFT購入者は『デジタル村民』と呼ばれています。

『Nishikigoi NFT』が発行された経緯については、以下の記事をごらんください。

⇒世界初。人口800人の限界集落が「NFT」を発行する理由(山古志住民会議)

現在ではNFT購入者『デジタル村民』の約3割ほどが、実際に山古志へと訪問しています。

そんな『デジタル村民』でもある筆者が、山古志でお試し移住体験をしてみました。

スーパーやコンビニもない山古志。

車での移動は必須です。

ぼくは車の免許もなく自炊もしません。

では実際に「車なし・自炊なし」で限界集落といわれる山古志に住めるのか？

失敗覚悟で『山古志お試し移住』に挑戦してみました。

結論、春夏秋であれば「車なし・自炊なし」でも、じゅうぶん住むことができます。

この記事では、山古志でのお試し移住体験について解説しています。

山古志で『お試し移住体験』に申し込もうと思った理由

『山古志デジタル村民』と呼ばれる『Nishikigoi NFT』ホルダーは、独自のコミュニティを形成。

現在では『ネオ山古志村(山古志DAO)』として、リアルとデジタルの住民同士で交流が深まっています。

『ネオ山古志村(山古志DAO)』の詳細については、下記記事をごらんください。

⇒「ネオ山古志村(山古志DAO)」は関係人口増加の成功例になり得たのか？ - りーまんブログ (side-business.blog)

そんなぼくも、デジタル村民になってからは、計7回ほど山古志へ訪問。

(デジタル村民の山古志への訪問は「帰省」と呼ばれています)

訪問(帰省)するたびに思っていたのが「実際に山古志で生活をしてみたい！」

それが山古志でお試し移住体験をしてみようと思った理由です。

【お試し移住体験記】新潟県長岡市山古志地域

(お試し移住をしたのは写真の山古志『竹沢住宅』です)

山古志お試し移住前日

(長岡駅前にあるスーパー『マルイ 長岡駅前店』)

お試し移住体験の当日は朝から入居予定。

なので前日から長岡入りをして、ホテルにチェックインしました。

チェックインのあと、お試し移住を手掛ける『長岡市地域振興戦略部』へ。

担当の若井さんに移住期間中の滞在費を支払います。

（山古志牛の角突きトートバッグとともに記念撮影）

（地域振興戦略部にあった牛の置き物）

スーパーやコンビニがない山古志。

まずは長岡駅前のスーパーで移住期間中の食料品を購入します。

ビール(プレミアムモルツ)は1日×3缶の計算で購入しました。

翌日はこちらの食料品を持って、山古志入りします。

山古志お試し移住①日目

（山古志竹沢住宅）

長岡から山古志までは車で30分。

この日はデジタル村民でもあるTSUN-TSUNさんが、山古志まで送ってくれることに！

いきなりデジタル村民の恩恵を受けました。

長岡市地域振興戦略部の方と、現地で待ち合わせて、入居の説明を受けます。

そしてお試し移住がスタート。

移住体験をする竹沢住宅の中は非常にキレイです。

二階もある吹き抜け住宅でオシャレ。

二階には一部屋と部屋干し用スペースがあります。

生活に必要なものは全て揃っており、調味料まで用意されていました。

一通り住居の設備を確認したあとは『やまこし復興交流館おらたる』に行ってワーケーションを。

竹沢住宅から『おらたる』までは徒歩10分程度。

車なしでも歩いて行ける範囲です。

『おらたる』のテラスに出てみると、やはり景色がキレイ。

山古志デジタル村民になるには『Nishikigoi NFT』を購入します。

『おらたる』では、NFT購入に必須の『Meta Mask』というアプリのQRコードも設置。

ただの限界集落ではありません。

⇒【Nishikigoi NFT】第3弾セール クレジットカードでの購入方法を解説 - りーまんブログ (side-business.blog)

おらたるに来たのにはもうひとつ理由が。

それは平日なら550円でお弁当を予約できるシステムがあるからです。

（前週の金曜日までの申し込み）

自炊をしないぼくには非常に助かります。

平日頼める滞在期間中のお弁当は全て予約しました。

これで自炊しなくとも平日のお昼は乗り切れることに。

夕方までワークをして、おらたるから移住先に戻りました。

ほろ酔いでこの日は19時に就寝です。

山古志お試し移住②日目

お試し移住②日目の起床は3時。

4時30分に徒歩圏内を散歩。

近隣住民の方に迷惑がかからないよう、 物音を立てずそっと玄関を閉めると…

すでに外には住民の方がいました 。

りーまん

おはようございます！

鳥や虫の鳴き声。

都会では感じることができない朝。

疲れ切った東京の人間が求めるのはコレですね。

夜になると風も吹くので涼しい。

クーラーなしで寝ることができる山古志。

散歩が終わって家に戻り、ビールを3本ほど飲んでまた就寝。

お昼に起床して、お弁当を食べに『おらたる』へと向かいます。

朝食はカロリーメイトフルーツ味2本だったので、ここで1日分の栄養を吸収できました。

そして『おらたる』で「E-BIKE」のレンタルを。

何と滞在期間中は「お試し移住価格」で貸していただけることに。

これもデジタル村民のメリットのひとつだと思っています。

この日から『山古志E-BIKEボーイ(YEBB)』として勝手にデビュー。

これで山古志散策も可能になりました。

設定のモードをHIGHにすると坂道でもギュイーンと進んでいきます。

アップダウンの激しい山古志ではE-BIKE散策が合っていますね。

山古志お試し移住③日目

お試し移住③日目の朝食はカロリーメイト2本。

ぼくは自炊をしませんが、山古志にお試し移住される方は絶対に自炊をしてください。

栄養が偏ってしまいます。

この日の山古志は雨のち曇り。

『山古志E-BIKEボーイ(YEBB)』の活動もお休み。

『山古志ラジオ』を聴きながら9時に開館する『おらたる』まで歩いて向かいます。

9時から12時まで『おらたる』でワーク。

土日はお弁当の予約ができないので、お昼ごはんは『おらたる』でカレー甘口を注文。

甘口と辛口がありますが、辛口には「かぐらなんばん」が入っています。

辛さの耐性がない方はご注意ください。

そしてホットドッグも注文します。

『おらたる』スタッフから、きゅうりのサービスもありました。

朝ごはんはカロリーメイトだけだったとはいえ、さすがにお腹いっぱいです。

お腹いっぱいになったあとは『おらたる』2階の見学に。

中越地震で被災した山古志の当時の様子を知ることができます。

この日は16時に帰宅。

山古志お試し移住④日目

お試し移住④日目。

この日は暑くなりそうだったので、朝5時から『山古志E-BIKEボーイ(YEBB)』の活動を開始。

(『たかせい』さんにはビールやタバコが売っています）

E-BIKEに乗って朝7時くらいまで地域内を散策。

朝ごはんはカロリーメイト2本。

E-BIKEで汗をかいたので家に帰って朝風呂に。

『竹沢住宅』はお風呂もキレイなんです。

お昼にはデジタル村民でもあり錦鯉を養鯉する TSUN-TSUN さんの池の見学へ。

錦鯉を選別しているところを見学させていただきました。

選別の見学が終わったあとは TSUN-TSUN さんと『角八食堂』さんへ。

地元の方にはなじみの深いお店で、ラーメンが有名です。

TSUN-TSUN さんはラーメン大盛り。

ぼくは冷やし中華。

ラーメンを食べにきたはずなのに、暑いからといって冷やし中華を注文。

激しく後悔しています。

その後は『おらたる』へ行き、ゆったりとワーク。

この景色の中でワークをするのが、山古志お試し移住の醍醐味です。

山古志お試し移住⑤日目

（山古志とソーセージ）

お試し移住⑤日目の天気は晴れ。

きょうも絶好のE-BIKE日和です。

朝ごはんのきゅうり漬けとソーセージを食べてから『山古志E-BIKEボーイ(YEBB)』の活動へ。

目指すは『薬師の陵』。

今まで3回ほど草刈りボランティアとしてお手伝いをした場所。

こちらに向かいたいと思います。

朝7時～8時台だったので、通勤中の車とすれ違う機会も多かったです。

目的地の場所を覚えていると思っていたのですが、迷ってしまいました。

途中アプリや地図で場所も調べましたが、たどり着けません。

完全に『薬師の陵』を見失ってしまい、諦めることに…

引き返す道すがら『農家民宿三太夫』さんの看板が目に入りました。

「誰かいるかも？」と思い、民宿の前を通ろうとしたところ...

本当にいました。

デジタルとリアル、住民同士の再会。

ともに山古志のために何かをしたいと願う『戦友』です。

再会の収穫があったので、この日のE-BIKE活動は終了。

途中、休憩をしながら景色を写真撮影。

E-BIKEの魅力は走っている途中でも、景色の写真がすぐに撮れるところ。

山古志に訪れたら、ぜひE-BIKEでも散策してみてください。

この日のランチは 山古志住民会議さん、TSUN-TSUNさんと、小千谷市にあるラーメン屋『ヒグマ』さんへ。

一度は食べてみたかった本場の長岡生姜醤油ラーメン。

生姜のスープがたまりません。

お店を出た後も、ドンドン行列ができていました。

『らーめん ヒグマ』次回も必ずリピートします。

山古志お試し移住⑥日目

お試し移住⑥日目。

この日の朝ごはんは、のりたまのふりかけ量多め・味濃いめごはんとソーセージ。

その後すぐにE-BIKE活動へ。

まだ気温も上がっていない早朝の時間帯なので、本当に気持ちいいです。

しかし翌日は雨予報とのことなので、E-BIKE活動は本日をもって終了。

E-BIKEの使い方にもだいぶ慣れ、おそらく『おらたる』スタッフより機能を熟知しているはずです。

この日は『おらたる』スタッフでもある廣瀬 翔さんの送別会を兼ねてのランチ会へ。

農家民宿三太夫さんにて行われました。

ランチは『山古志ごっつお！多菜田』さん特製の、スペシャル弁当です。

一日分の栄養がとれる「ごっつお！」でした。

ランチ参加者はリアル住民で構成される『小さな山古志楽舎』のメンバーの方々。

デジタル村民のぼくも参加をさせていただき、こちらでも久しぶりの再会がありました。

デジタル村民とリアル住民との交流。

デジタル村民だから「車なし自炊なし」でも山古志で生活できる。

これを強く感じた一日でした。

山古志お試し移住最終日

山古志へのお試し移住はこの日が最終日。

計7日間の滞在でした。

なごり惜しいですがお別れです。

なごり惜しすぎて、朝からプレモルを3本飲んで寝てしまいました。

起きてからは『おらたる』に向かい、スタッフの方々にもご挨拶を。

この日は予報通りの雨でしたが、昼過ぎくらいから晴れに変わってきました。

長岡市への部屋の引き渡しは夕方です。

日中は現状回復のためにお掃除を。

りーまん

キッチンを使っていないので掃除も楽でした！

（長岡市地域振興戦略部は山古志デジタル村民を応援しています）

次にお試し移住される方のために、キッチンの納戸に「のりたまのふりかけ」を置いてきました。

お試し移住の際にはぜひご利用ください。

結論、「車なし自炊なし」でも山古志に住めました。

ぼくがデジタル村民だったのが、いちばん大きな理由だったと思います。

なぜならデジタル村民には、ふだんコミュニティ内でやりとりをしている、現地の方がいるから。

今回のお試し移住でも、住民の方にもかなり助けていただきました。

機会があればもう一度、山古志でのお試し移住を利用するつもりです。

そして、今回のお試し移住体験で、山古志二拠点生活も具体的に。

この記事を読んで「お試し移住体験をしてみたい！」という方は、ぜひご相談ください。

【山古志竹沢住宅】お試し移住体験の申し込み方法

（参照元：長岡のはじめ方）

新潟県長岡市山古志地域への『お試し移住体験』は以下から申し込むことができます。

⇒山古志地域へのお試し移住に申し込む

山古志お試し移住体験についてよくある質問(Q＆A)

「山古志お試し移住体験」よくある質問についてお答えします。

Q1.車の免許がない場合、長岡駅から山古志までどうやって行くの？

長岡駅から山古志へはバスで行くことができます。

『おらたる』へ行きたい方は、山古志支所で降車してください。

Q2.お試し移住体験に申し込んだあとの流れを教えて！

以下のHPの申し込みフォームから申し込んだ後の流れをご説明します。

⇒山古志地域へのお試し移住に申し込む

④の備品リストを見て、足りないものがあれば、事前に購入しておきましょう。

ぼくの場合は掃除道具や調味料、ティッシュやトイレットペーパーまで完備されていました。

Q3.山古志にお試し移住をしたら、どこに行った方がいい？

デジタル村民の方は、まずNishikigoi-NFT発祥の地『やまこし復興交流館おらたる』へと向かいましょう。

また養鯉場の見学や「地元住民の方と触れ合いたい！」という方は、面談の際に希望を伝えましょう。

まとめ：山古志で二拠点生活をするなら『ジャイロ』が必要！

車の免許なしのぼくが、山古志で二拠点生活をするなら『ジャイロ』が必要だと感じました。

もちろん車の免許がある方は、完全移住でも問題ありません。

原付免許さえあれば、春夏秋は雨をしのぎながら、スクーターに荷物も積むことができます。

しかし3メートルをこえる雪が積もる山古志では、冬は車がないと厳しいでしょう。

ここまで「車なし自炊なし」での、山古志お試し移住体験についてお伝えしました。

「車あり自炊あり」なら、快適なお試し移住ライフが楽しめます。

そして山古志デジタル村民になれば、さらに深く楽しむことができるはずです。